月曜の隠れ家、鹿児島料理&ライブハウス「さつま古謝」に行きました。
ワンレングスで品の良い熟女がカウンターに座っていました。
黒丸のロックを片手に、さつま揚げをおいしそうに食べていました。
チョッと話しかけたら、お茶目でとても面白い女性でした。
・外資系企業の部長であること。
・成功するために目標設定をして頑張ってきたけど疲れたこと。
・ストレス解消は一人旅で、先月伊勢神宮に行ったこと。
・日本の神話に興味があること。
こんなことがわかりました。
神話と言えば「古事記」
悪くてヤンチャだったスサノオが、これをきっかけに英雄神様街道まっしぐら!
スサノオが啓示する日本人のための成功法則って、知っていますか?
と問いかけたら、すごい勢いで食いついてきました。
参照元神一厘のしくみ
日本の神話といえば「古事記」です。
私は「古事記」の中で「ヤマタノオロチ」の神話が大好きです。
スサノオノミコトがアマテラスオオミカミに対して凄い劣等感を持っていたってご存知ですか?
上の子が極端に優秀だと下の子は自分の存在を認めてもらうために自己主張するケースがあります。
スサノオも同じで悪さばっかりしていたそうです。
あまりにひどく、ついに高天原から追放されました。
しょうがないので、スサノオは諸国を巡るのですが、出雲に来た時に、ある老夫婦に出会うのです。
その老夫婦は、しくしく泣いているのです、悲しそうに。
気になって「どうしたの?」と聞くと、老夫婦は「この村にはヤマタノオロチがいる」と答えるのです。
「古事記」では、ヤマタノオロチは八つの顔を持つ大蛇ということになっています。
人間の力ではいかんともしがたい怪獣みたいな感じです。
解釈は諸説あり、「ヤマタノオロチは川の氾濫を表している」という説が有力ですが、いずれにしても人間の力を超えた大きな存在だと思います。
川が氾濫するとか、大蛇が暴れまわるとか、人間の力を超えた大きな存在に対して「これは神様が怒っている」と昔の日本人は考えたようです。
そこで、神様の怒りを静めるため、若くて美しい娘を人身御供としてその神に捧げるわけです。
その村では、一人、また一人と、毎年一人ずつ若い美しい娘を捧げていました。
「そしてついに今年、私たち夫婦の娘を捧げなくてはいけなくなりました」と老夫婦は泣いていたのです。
このスサノオというのは、後の英雄スサノオではありません。
なぜならば、天照大神に対して劣等感を抱くわ嫉妬はするは、まったくイケてないスサノオだったのです。
しかし、そのイケてないスサノオが、ご縁あって出会った老夫婦のためにできることをしてあげたい、この老夫婦を笑顔にしたいと思うのです。
勝算はありません。
「わかりました、僕がヤマタノオロチに立ち向かいます」と
「古事記」によると、スサノオはヤマタノオロチにお酒を飲ませてぐでんぐでんに酔っ払わせて、ついに退治に成功します。
そして、なんと、そのヤマタノオロチの体の中から何かが出てくるのです。
草薙の剣
これを手にしたスサノオは英雄の道を進んでいくのです。
そして、スサノオが助けた美しい娘がスサノオの奥さんになるのです。
これが、もしアメリカの神話だったらどうでしょうか?
スサノオが老夫婦に出会ったときに、多分,契約を交わすはずです。
「僕がヤマタノオロチを倒しますが報酬は幾らですか」とか、
「娘を助けてください。そしたら娘をあなたに差し上げます」とか、
「ヤマタノオロチを倒せば、その体の中から伝説の宝刀『草薙の剣』を手に入れることができます。それを手にしたあなたは英雄になれるのです」とか言われるのではないでしょうか。
ここでアメリカ型のヒーロー「よし」と頑張るのです。
その未来のために今頑張れるのです。
しかし、日本の神話は決してそうではないのです。
成功する未来の保証はどこにもないのです。
それでも、スサノオは、今自分に与えられた環境を受け入れ、ご縁をいただいた人の笑顔を心から願い、そのためにできる精一杯のことをしたのです。
そうしたらなんと、英雄になるというご褒美が天からやってきたのでした。
私は思いました、これが日本人の成功法則だと
私は気付いてしまったのです、このことに。
昔から頑張ることは続けてきましたが、頑張る方向性を変えたのです。
「いつも、いつも」自分のために頑張っていました。
「自分が、自分が」と自己主張ばかりしていました。
選択肢に迷ったときの判断基準は「自分が得になるのはどっちだろう」でした。
しかし、日本人のあり方は違うと気が付きました。
ご縁をいただいた人のため、大好きな人のため、世のため人のために尽くすのが日本人なんだって気づいたのです。
大好きな人のために、その人たちに笑顔になってもらうために私は頑張ろうって心に決めたのです。
そうしたら、周りの人たちが信じられないぐらい私のことを応援してくれるようになって、頼みもしないのにと言ったら失礼ですけれども、本当に頼みもしないのにいろんなご縁を運んできてくれたり、それから、いろんなアイデアを提案してくれたり、そして、本当に提案するだけじゃなくて行動まで起こしてくれて、ものすごい上昇気流に乗っているのです。
それは・・・・こんなことや・・・・あんなこと
なんていう話をしていました。
このお話は、友人の石井さんからプレゼントされた白駒妃登美さんの講演録の話です。
その時熟女は
なるほどーーー
そういえば私も当てはまるのよ、大体目標を立てて頑張っているときは、上手くいかなかったりするんだけど、チョッとしたご縁の頼まれごとから物事上手くいったりするのよ。
神様も考えるわよね!他人の幸せを願うと大抵かなうのに、嵐の桜井君に合わせてほしいという私のお願いは全然かなえてくれない!
アー・アー・なるほど、そうよね、そういうことなのね。
よく分かりませんが、黒豚を食べながら、一人合点してニコニコしていました。
とても楽しいご縁でした。