僕は「右翼」でも「左翼」でもなく「仲良く」で生きています(笑)
でも、この本は面白いよ!
「エッ、この本が面白いんですか?」
本の師匠から勧められた一冊です。
普段であれば絶対に手に取らない一冊ですが、ピンときてしまいました。
これには伏線がありました。
白駒妃登美さん(書籍)の講演に行ったら、こんなお話がありました。
以前、自衛隊が復興支援のためにイラクのサマワに行った時の出来事。
イラクの高級将校が日本人宿営地の視察にやってきました。
最初は感心していた将校が、そのうち働いているイラク人たちに対し猛烈な勢いで怒り始めました。
「お前らは、イラクの宿営地で働いている時はサボる事ばかりかかり考えているのに、なんでここではそんなに一生懸命働いているんだ!!!!!!!」
一人のイラク人が返答しました。
あなたたちは指示を出すだけで何もしてくれません。
彼らは、どんなに階級が上の人たちでも、私たちと一緒に働いてくれます。
有刺鉄線の撤去など、手を血だらけにしながら取り外してくれるんです。
そして、私たちは17時までの契約で働いています。
あなたたちは「もうすぐ17時だ、あとはお前らに任せる」と言って帰っていきます。
彼らは、「もうすぐ17時だ、あとは俺たちに任せろ!」と言って私たちを帰した後も黙々と働いています。
こんな言葉をかけられて、こんな背中を見せられて、意気に感じないイラク人はいません。
彼らにはイラク人の魂が宿っているんです!
イラクの復興支援に日本の自衛隊が行ったじゃない。
その時に一番危ない部署のトップが書いた本なんだ。
荒谷さんはどうしたらイラク人に受け入れられるかを考えて、アラビヤ語やイラク人の生活やコーランを勉強したんだけれども、それ以上に、日本人が日本人らしい復興支援をするために必要なことはなんだろうと考えて、「武士道」になったらしいんだ。
パッとページを開いたら
日本の武道の目的は相手を殺傷することではなく、相手の邪気を清め、共存共栄の道を開くことにある。千年の時間をかけて創られた「武士道」の精神を知りたくない?
なんて書いてありました。
人心掌握、力で治めるのではなく誠意で治める。
法・ルール・指導という名の下、一つの正解を権力を持って治めるトップダウンも一つの方法です。
しかし、人の上に立つ者が自らが一緒になって汗を流して一番働く。
現場で起こっている事が全て、その「問題」や「困った」を片っ端から解決する。
まず、目的を明確にする。
そして、やり方は、やってる人たちが、やってみて改善する。
人の上に立つ人が一番たくさん働く。
働くとは「傍の人を楽にする」
こんな情報が一瞬で頭の中を駆け巡り、つい買ってしまいました。
ご縁に対する真摯な姿勢と日本人の労働観の素晴らしさ、その根底にある武士道って何?
こんなワクワクする疑問を提起してくれる一冊です。
方眼ノートトレーナーの石田太司でした。